- 『貴方はだれっ?!』
- 「そんなことはどうでもいい。」
僕は自分の左手で離れようとする瞳の右腕を掴んだ。
- 『やめてっ!』
- 「さわぐな」
瞳の右腕を左手から右手に持ち替えてさらに引き寄せ、自分の左手は瞳の左脇に回して自分のひざ上に瞳を抱き寄せようとした。
僕は自分の左手で離れようとする瞳の右腕を掴んだ。
瞳の右腕を左手から右手に持ち替えてさらに引き寄せ、自分の左手は瞳の左脇に回して自分のひざ上に瞳を抱き寄せようとした。
会社の廊下で幸美と会った。
軽く目で合図をして、私は会議室のコーナーに足を向けた。
幸美は私の意図を理解したようで、少し後ろをついてきた。
殆どの会議室は空いているようだった。
僕が一番端の会議室に入って入り口のほうに振り返ると、幸美はあたりを軽く見回してから入ってきた。
僕は鍵を締めるように幸美へジェスチャーしてから、奥の大きな窓の前の席に腰掛けた。
今日の瞳とのデートは動物園だった。
僕たちは入園するとすぐにコインロッカーに向かった。
単に手荷物を預けるだけのつもりだったが、そこのコインロッカーに入ってみると、袋小路のようになっていて奥に行くと人目にはつかないようになっていた。
荷物を預けてロッカーを閉めると同時に、隣にいた瞳に目をやると瞳も僕を見てこれから園内をデートできることを喜んでか微笑んだ。
周りの人目を確認してから、瞳の目を見つめて。
その日は休日出勤していた。
僕の所属する部署には数人の社員がいたが、出勤時間もまばらで平日とは違いゆったりとした雰囲気だった。
今日は瞳とデートするはずだったが、前日に出勤が決まってしまったためにキャンセルとなってしまった。
瞳は僕の会社近くのデパートに用事があるので、ランチだけでもできたらいいと昨日話していた。
午前中に仕事は大方片付けてしまい、午後はさほど忙しくもなさそうだったので、瞳にメールをして会社近くのレストランでランチをした。
平日に休みを取り、幸美と一泊二日の旅行に行くことになった。
特急電車で一時間余りの温泉地だったが、平日とあってか乗車客はまばらだった。
指定席に二人で並んで腰掛けた。
窓側に座った幸美は暫く外の景色を楽しんでいた。
空いた車内に人目もないこともあって僕は幸美に軽くキスをした。
幸美は少しためらいながらも僕の肩に手をかけ応えてきた。
僕が最初に催眠を掛けた彼女は瞳と言った。
ある日、仕事の帰りに瞳の部屋に寄って見たら、瞳の友人の千恵子が遊びに来ていた。
僕が来たので、千恵子は気を利かせて帰ろうとしたが、瞳が僕のことを千恵子に紹介して3人での夕食を薦めると千恵子はそれに同意してくれた。
千恵子は大手企業の受付の仕事をしているだけあって、ほっそりとした身体と美しい顔立ちをしていた。
瞳の部屋で食事を済ませ酒も進んできたころには、千恵子と僕もかなり打ち解けてエッチな話題も多少混じって楽しく会話が弾んだ。
数日後の昼休みにまたエレベータで幸美と一緒になった。
他の女子社員もいたが、僕が屋上のボタンを押して幸美に目で合図すると、自分の降りるフロアで降りずに屋上までついてきた。
また人目につかない一角に腰を下ろして次のデートの計画について話し始めた。